院長からのご挨拶
皆様とともに歩んでいきたい
昭和11年に大蔵省印刷局病院として開設された独立行政法人国立印刷局東京病院が、平成25年4月1日に社会医療法人社団正志会 花と森の東京病院として新たなスタートをきりました。今日までに花と森の東京病院は様々な病院機能を新たにして、より地域に密着した医療の提供をすべく生まれ変わりました。救急科をはじめ標榜する診療科も増設しました。従来の急性期病床に加え、回復期リハビリテーション病床、地域包括ケア病床、集中治療病床を増設し、更に訪問看護ステーションの開設と訪問診療を開始して、より力強く・きめ細かい医療を行うことが可能になりました。
- 院長 小平 祐造
この多彩な病院機能を擁して私共が目指すのは、地域医療のハブ病院となることです。ハブとは車輪の中心の事で、転じて空港などに用いられ、中継・集約点を意味します。私どもの考える地域医療のハブ病院の役割とは、以下の5つであると考えています。
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- 1.病気やその予防のために医療への搭乗口を用意すること
- 一般外来のみならず救急医療・健診部門が搭乗口となります。
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- 2.様々な病気の方を広く受け入れること
- 総合的な診療科と多様な病床機能で様々な病状や病期に対応することができるようになりました。
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- 3.大学病院など高度急性期での治療から自宅へ戻るまでの医療の乗り換えをスムーズに行うこと
- 高度急性期や先進医療を担う大学病院とは密に連携をとります。特に日本医科大学付属病院とは最新の情報通信技術(ICT)の導入に取り組んだ成果から、同じ電子カルテが見られるようになって、検査結果やレントゲン画像など医療情報の高度な連携が可能となりました。
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- 4.逆に在宅療養から急性期医療が必要な方を受け入れること
- 訪問看護を導入して連携を深め、さらに病院救急車を利用した在宅患者サポート搬送に着手し、在宅医療・介護を支援します。
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- 5.緊急避難が必要な災害などに備えること
- 東京都災害拠点連携病院、北区緊急救護所設置地点として首都直下型地震に備えます。
花と森の東京病院がハブ病院としての機能を存分に発揮し、患者と家族、医療・介護担当者など地域の方々に質の高い医療と医療体制を提供するのが私たちの使命です。今後も更なる質向上のための変化を続けて、様々な角度から北区の地域医療を支えてゆきます。
病院は江戸の頃から花の名所として親しまれた飛鳥山と、緑の北区を象徴する滝野川公園や古川庭園に隣接していることから、「花と森」をその名に冠することになりました。心が華やぐ花と心を癒す森のような医療を提供したいとの願いが込められております。森林にはそこで時間を過ごすだけでも、病を癒し、免疫力を高め自律神経を安定させる作用があります。この西ヶ原の地は医療を行う上で素晴らしい環境が整っていると考えております。
「北区には花と森の東京病院があるから安心だ」と言っていただけるような病院になるべく、日々、挑戦をつづけ改善をかさねる努力を怠らない所存です。職員一同、地域の皆様、病院に関わるすべての皆様とともに歩んでゆきたいと切に願っておりますので、ご協力・ご支援をよろしくお願い申し上げます。
院長 小平 祐造